個人賠償責任保険カンタン解説

ドアパンチは個人賠償責任保険の対象?自動車保険を使わず済むのか

車のドアを開けたときに隣の車にぶつけて傷をつけてしまう「ドアパンチ」。修理代も結構かかりそうですが、クレジットカード・火災保険・自動車保険に付帯している「個人賠償責任保険」で補償されればありがたいものです。

この記事では、ドアパンチは個人賠償責任保険の補償対象か、対象外の際の対策もふまえて紹介します。

ドアパンチは個人賠償責任保険で補償されない

結論から申し上げますと、ドアパンチは個人賠償責任保険で補償されません。

三井住友カードの「ポケット保険」の個人賠償責任保険を例に挙げますと、保険金を支払わない例として

  • 自動車等(自動車または原動機付自転車)の車両(ゴルフ場敷地内におけるゴルフカートを除きます。)、船舶、航空機、銃器、業務のために使用する動産または不動産の所有、使用または管理に起因する損害賠償責任

とあり、自動車に関するあらゆるケースが個人賠償責任保険の補償対象外となっているのです。

ドアパンチ以外で他人の車に傷をつけた場合は個人賠償責任保険の補償対象となる場合も

ドアパンチで他人の車を傷つけた場合は個人賠償責任保険の補償対象外となりますが、車以外の手段で他人の車に傷をつけてしまった場合は、個人賠償責任保険の補償対象となる場合があります。

例えば、

  • 自分が乗っていた自転車が駐車してある他人の車にぶつかって傷をつけた
  • 遊んでいた子供がうっかり他人の車に傷をつけた
  • 散歩中の犬が他人の車にとびかかって傷をつけた

などです。

個人賠償責任保険は自動車でなく自転車であれば補償対象となりますし、契約者本人だけでなく配偶者・子供・同居の親族までも幅広く補償してくれるのです。

ドアパンチは自動車保険で補償してくれる場合がある

個人賠償責任保険の補償対象外となるドアパンチですが、自身で任意の自動車保険に加入していれば、それを使ってドアパンチの補償ができる可能性があります。

自動車保険は「対人」「対物」「車両保険」の3つに大別されますが、ドアパンチを補償してくれるのは「対物」「車両保険」です。対物と車両保険では補償対象が以下のように異なります。

  • 対物…相手の自動車・もの
  • 車両保険…自分の自動車

つまり、自分が相手の車にドアパンチをしてしまった場合は「対物」で、誰かが自分の車にドアパンチをした場合(相手は不明)は「車両保険」を使うことになりますが、保険料を安くしている「エコノミータイプ」では、相手が分からないと補償されないこともありますので、注意が必要です。

ドアパンチの修理代金の相場は

気になるのがドアパンチでかかる修理費用だと思いますが、修理方法や修理工場によって以下のように異なります。

修理方法 修理場所 費用 仕上がり
デントリペア ディーラー 3万5000円
カー用品店で専用工具購入 3000円程度 ×
板金塗装 ディーラー 8万円
カー用品店 3万円

「デントリペア」とは、内張りをはがしてドアの車内側から熱を当てて叩き、凹みを元に戻す方法です。加害者側としてはできるだけ安く済ませてほしい所ですが、これは被害者側の言い分もあるので難しそうです。

自動車保険を使うと等級がダウンすることに注意

注意すべきことは、ドアパンチの修理のために自動車保険を使うと等級が3つダウンするということです。

等級には1等級~20等級まであり、等級の数字が大きいほど自動車保険の保険料がお得になります。20等級の人が自動車保険を使うと、17等級にダウンします。

その際に気になるのが、「自動車保険を使ったことによる保険料の値上がり金額」と「ドアパンチの修理代」、どちらが高くつくかです。これについては一概にどちらがお得とはいえませんので、保険会社に問い合わせをして等級別の保険料を教えてもらうといいでしょう。

ドアパンチを起こしたら自動車保険の保険会社に相談を

残念ながら、個人賠償責任保険ではドアパンチは補償されませんが、自動車保険であれば補償されます。自分がドアパンチの加害者であれば「対物」、被害者であれば「相手の自動車保険」を使うといいでしょう。相手が見つからない場合には、自分の車両保険を使います。

ただし、自動車保険を使うと次の契約更新で等級が3つダウンして保険料がアップします。ドアパンチの修理代と保険料のアップ幅を天秤にかけて、どちらが安く済むかを自動車保険の保険会社に相談しておくといいでしょう。