個人賠償責任保険カンタン解説

個人賠償責任保険でゴルフ・スキー等スポーツ中の事故も補償される?

スポーツは事故・トラブルのリスクも高く、自分がケガ・損害を負うだけでなく相手がいればその相手もケガ・損害を負う可能性もあります。月額保険料も安く補償範囲も広い個人賠償責任保険ですが、スポーツ中の事故も補償されるのか、今回は解説します。

スポーツ中の事故は、一般的に賠償責任がない

まず明確にしておきたいのは、スポーツ中の事故は危険なプレー・著しいルール違反がない限り、基本的に賠償責任が発生しません。スポーツ中にありがちな以下のような事故も、ケースによって賠償責任の有無が異なります。

  • ママさんバレー中にレシーブしようとしたところ、他の選手とぶつかってケガをさせた→賠償責任なし
  • テニスのプレー中に打ったボールが相手の目に当たった→賠償責任なし
  • ゴルフプレー中にクラブを振るべきでない場所で素振りをして、通りすがりに人に当たってケガをさせた→賠償責任あり
  • スキー中に立ち止まっていた人に後ろから追突してケガをさせた→賠償責任あり

ゴルフの例は、プレイヤーが「クラブを振るべきでない場所で振っていた」というルール違反を犯していたため、賠償責任が発生します。また、スキーの例は被保険者側に明らかな過失がある場合に賠償責任が生じます。

三井住友海上「ポケット保険」の補償範囲

では、実際の個人賠償責任保険は、スポーツ中の事故に対してどのような対応をとっているのでしょうか。

三井住友VISAカード保有者が加入できる「ポケット保険」(個人賠償責任)を例に解説しましょう。ポケット保険では、以下のスポーツ中の事故に対して保険金が支払われると記載されています。

  • ルアーをキャスト中、背後の釣り客にルアーが引っかかってケガをさせた
  • ゴルフプレー中、誤って他人にボールが当たりケガをさせた
  • スノーボードで滑走中、子供と接触し骨折させた
  • 波乗り失敗。サーフボードが飛んで他人の頭に直撃しケガをさせた
  • 自転車で歩行者に接触しケガをさせた

保険金の支払い例は、以下の通りです。

  • 保険金額例:5000万円
  • ケース例:ゴルフプレー中ボールを他人に当て、4877万円の損害賠償責任を負った
  • 支払い例:損害賠償額4877万円-自己負担5000円=4876万5000円

ただし、保険金を支払わない主な場合の中に「被保険者と同居する親族に対する損害賠償責任」とありますので、スポーツ中に親族にケガをさせた場合は保険金が支払われません。

ゴルフ場のカート運転中の事故は補償される

個人賠償責任保険では、自動車運転中の事故を基本的に補償しないのですが、ゴルフ場のカートは例外として運転中の事故も補償されます。

登山は「救援者費用補償」で補償される

登山で多額を請求されるリスクといえば「遭難してしまってヘリコプターで救助される」といったことが考えられます。

このケースでは個人賠償責任保険の対象ではなく、「救援者費用補償」の対象です。

ポケット保険では「トレッキングコース」というプランがあり、月額450円の保険料の場合で、

  • 傷害死亡・後遺障害:100万円
  • 傷害入院:日額1000円
  • 傷害通院:日額500円

などの補償が付帯しています。保険金は少額ですが、転んでケガしてしまった場合にも備えられます。

ただし、ピッケル・アイゼンなどの山岳用具を使用する登山、ロッククライミングなどは補償されません。

狩猟→補償されない

猟銃や罠を使って狩猟をする人は、ポケット保険では補償されません。猟友会の狩猟事故共済保険や民間損保会社の「ハンター保険」に加入しましょう。

スポーツインストラクターの仕事中の事故→補償されない

例えば、スキーのインストラクターが仕事中に他人とぶつかってケガをさせた場合、個人賠償責任保険の補償対象とはなりません。保険金を支払わない主な場合の中に、「被保険者の業務遂行に直接起因する損害賠償責任(仕事上の損害賠償責任)」があり、スキーインストラクターの事故はこれに該当するからです。インストラクター向けの賠償責任保険がありますので、それに加入するのがいいでしょう。

スポーツ中の事故に対しては専門の保険に入るのもおすすめ

幅広く補償してくれることで有名な個人賠償責任保険も、スポーツ中の事故に対しては補償してくれない場合もあります。スポーツ中の事故に関しては、ルール違反や危険プレーがない限り、そもそも賠償責任がありません。

仮に賠償責任が発生する場合、ポケット保険の「個人賠償責任」のような汎用的な保険では対象にならないこともありますので、ハンターはハンター保険、ゴルファーはゴルフ保険、登山をする人はポケット保険の「トレッキングコース」など、専門性の高い保険に加入するといいでしょう。