個人賠償責任保険カンタン解説

個人賠償責任保険とは?支払い事例もわかりやすく解説

火災保険や自動車保険の特約に「個人賠償責任保険」が設定されている保険も少なくありません。しかし、保険本体はしっかりチェックしているものの、特約までチェックする機会はなかなかありません。今回は、個人賠償責任保険の基本的な内容を紹介することで、個人賠償責任保険への加入をサポートしようと思います。

個人賠償責任保険の概要

個人賠償責任保険とは、契約者やその家族が日常生活で他人のものを壊したり他人にケガをさせたりした際に、それに伴う被害などを補償してくれる保険です。保険会社のパンフレットで「個人賠償責任保険」という商品を見かけたことがないのも当然で、個人賠償責任保険という保険商品は単独で存在しません。正確に言えば、

  • 火災保険
  • 自動車保険
  • 傷害保険

などの保険商品に「特約」として付帯できる保険なのです。保険商品だけでなく、クレジットカードに個人賠償責任保険が付いてくる場合もあります。

個人賠償責任保険の補償内容は幅広い

個人賠償責任保険の補償内容は、非常に幅広いです。幅広いだけでなく日常生活のあらゆるシーンが補償内容なので、「日常生活賠償責任保険」と呼んでいる保険会社もあるくらいです。どのような補償内容があるのか、以下で見てみましょう。

  • 保険契約者またはその家族が日常生活で他人にケガをさせた際の治療費など
  • 保険契約者またはその家族が日常生活で他人のものに損害を与えた際の弁償金など
  • 保険契約者またはその家族が日常生活で他人にケガをさせたり他人のものに損害を与えたりした際の弁護士費用

日常生活の中で他人や他人のものに与えた損害であれば、ほとんどが補償内容に含まれます。

個人賠償責任保険の対象者は「家族」

次に個人賠償責任保険の対象者ですが、以下の通り「家族」が中心です。

  • 保険契約者(被保険者)本人
  • 保険契約者本人の配偶者
  • 保険契約者本人またはその配偶者と生計を同一にする同居の親族
  • 保険契約者本人またはその配偶者と生計を同一にしている別居の未婚の子

個人賠償責任保険の対象者は非常に対象者が幅広いのがメリットですが、そのメリットを最大限に生かすには「世帯主を保険契約者本人にする」のが効果的です。

世帯主(ここでは夫とする)が保険契約者本人であれば、配偶者であるその妻も対象者となります。この夫婦と同居していれば子供や両親も対象者となりますし、仮に夫が単身赴任している場合でも配偶者と同居していれば、子供や両親も対象者です。

さらに、子供が大学生で別居しており夫婦が仕送りをしている場合でも、「保険契約者本人またはその配偶者と生計を同一にしている別居の未婚の子」に該当しますので、個人賠償責任保険の対象者となります。一方両親が保険契約者で子供が大学生で別居しており夫婦が仕送りをしている場合、別居の未婚の子供は対象から外れてしまいます。

個人賠償責任保険で補償範囲に含まれないケース

補償の対象となるケースは、

  • 保険契約者またはその家族が日常生活で他人にケガをさせた際の治療費など
  • 保険契約者またはその家族が日常生活で他人のものに損害を与えた際の弁償金など
  • 保険契約者またはその家族が日常生活で他人にケガをさせたり他人のものに損害を与えたりした際の弁護士費用

補償対象者は、

  • 保険契約者(被保険者)本人
  • 保険契約者本人の配偶者
  • 保険契約者本人またはその配偶者と生計を同一にする同居の親族
  • 保険契約者本人またはその配偶者と生計を同一にしている別居の未婚の子

の条件に当てはまれば個人賠償責任保険は基本的に適用されますが、中には補償されないケースもあります。補償の対象外となる主なケースは、以下の通りです。

  • 他人から借りたものを壊した場合
  • 仕事中に起こった事故
  • 補償対象者へのケガや補償対象者のものを壊した場合
  • 形のないものに対する損害(プライバシーなど)
  • ケンカやわざとで他人をケガさせたり他人のものを壊したりした場合
  • 外国で発生した事故
  • 心神喪失によって他人をケガさせたり他人のものを壊したりした場合
  • 自動車の運転中に起こした事故

個人賠償責任保険に加入する際には、どんなケースが補償の対象となるのか、ならないかを事前にチェックしておきましょう。

個人賠償責任保険の支払い事例を紹介!

ここからは、個人賠償責任保険によって実際にどのようなケースがいくら補償されたのか、支払い事例を紹介しましょう。

ケース1:他人の車に傷をつけた→7万円が補償

まずは、他人の車に傷をつけて個人賠償責任保険から7万円の補償を受けた例です。

Aさんがスーパーマーケットで買い物をして荷物を自分の車に入れている最中、ショッピングカードが動き出してしまい他人の車のドアに接触してしまいました。傷は数センチ程度で光線の加減によっては見えない程度ですが、相手の車が新車だったため相手も神経質になっており、弁償の見積もりで7万円を提示してきたのです。

修理工場に確認したが決して法外な金額でないとのことで、自動車保険で何とかならないものかと自動車保険会社に相談したところ、

  • 自動車保険は搭乗中の事故を補償するものであり、今回のケースは対象外
  • 対物賠償で支払うと翌年度から自動車保険の保険料が上がる

と説明され、自動車保険の使用を断念しました。

しかし、Aさんは火災保険にも加入しており、その保険に個人賠償責任保険特約が付帯していたのです。早速火災保険会社に問い合わせをしたところ、7万円の支払い対象となるとのことで、加えて相手の車を修理している間の代車費用なども該当するとのことでした。

ケース2:子供が他人の車の中で嘔吐→清掃代を補償

Bくんが友達と一緒に友達の親の車でドライブをしていたところ、車酔いのために車中で嘔吐してしまいました。Bくんが座っていた後部座席はかなり汚れており、車屋さんで清掃をしてもらい、清掃代は後日Bくんの親に請求するという話になったのです。

Bくんの親が加入していた火災保険には、「保険金最高1000万円の個人賠償責任保険特約が付帯していることが判明しました。Bくんが嘔吐したのがBくんの親の車であれば補償されませんが、友達の親の車だったので補償対象となるのです。

コスパの高い個人賠償責任保険は加入保険の特約をチェック!

個人賠償責任保険は、保険契約者もしくはその家族が起こしたアクシデントに対して補償する保険で、他人のケガだけでなく他人のものの物損、そして弁護士費用なども補償してくれます。

ただし、個人賠償責任保険はそれ単独で加入できるものではなく、自動車保険や火災保険の特約として付帯するものです。無料、もしくは極めて安い掛金(月200円程度)で加入できるので、加入している保険に個人賠償責任保険の特約がないか、チェックしてみてください。